第8回保育推進連盟中央研修会報告

日時:令和元年6月19日~20日
場所:自由民主会館 

開会式
多くの国会議員の先生方にご登壇頂き、挨拶を賜った。
主な先生の挨拶

江渡会長代行 

「無償化・給付費の見直しなどの問題があるが、より良い保育環境を作っていけるようにしたい。参議院選での有村治子への支援をお願いしたい」

 

加藤総務会長 

「10月から無償化がスタートする。待機児童対策・処遇改善に引き続き力を入れていく。大津市にて痛ましい交通事故が起きた。このようなことがなくなるように整備していきたい」

 

岸田政調会長

自民党への支援に対し感謝しております。令和初となる国政選挙国の姿を示す選挙となる。公約に未来の子への投資を掲げしっかりと実現していく。

 

甘利選挙対策委員長

消費税が10%にあがるがこの分については借金の返済以外には、社会保障のみに使用する。

 

伊吹文明顧問

日本の絆が薄くなり、不幸な事件が増えている。10月から無償化がスターとするが副食費など保護者への理解が必要。保育は福祉の制度であるが、現代は幼稚園との差もわかりにくくなった。志を同じくするもので大同団結を考える時にきている。

 

金子やすし保育議連事務局長

安心して保育にあたれるよう尽くしていく、昨日保育議連の総会にてし、公定価格の見直しにおける積み上げ方式の堅持を加え決議した。

 

小泉進次郎厚生労働部会長

出生率が目標値にとどいても人口は減る。若い人の人口が減ってくるので出生率が2近くないと人口は維持できない。嘆くのではなく、人口は減るとの考えで政策を立てなければならない。子どもを産みたい社会環境を整える。

 

研修Ⅰ 鼎談

古賀篤氏  衆議院議員 福岡3区
吉岡伸太郎 保育推進副会長
元村健正  熊本県予算対策委員長 の3氏により鼎談が行われた。

元村先生
子ども・子育て支援新制度は施行後5年目を迎え、公定価格の見直しの議論が進んでいる。具体的には1法人複数施設への調整や、土曜日利用の調整などが検討材料として挙がっている。また、積み上げ方式から包括方式への移行についても財務省が指摘している。今日はこの鼎談で問題の共有ができればと考える。
古賀代議士
今夏、内閣府が各園へ実態調査を行い、秋~年末整理する予定。
厚労省、内閣府が予算要望に対し、財務省が査定をかける。積み上げ方式の堅持は当然と考える。そのためにも園の実態をきちんと理解し、情報化して資料として地元の議員さんへ情報提供してほしい。

吉岡先生
土曜日の話が上がっているが、そもそも8時間/11時間、週40時間/週66時間の問題の話が置き去りにされているじゃないかと言いたい。収支差率の5.1%の中には積立金や借入金の返済、本部運営経費も含まれている。
元村先生
収支差率という言葉が使われているが、事業活動計算書を使われているので、本来は損益差率であることに注意したい。
いわゆる損益差率5.1%の中には地方単独補助も含まれた数字である。地方単独補助を除き、委託費のみで見たら、2.2%であることが平成28年度調査結果として出ている。
平成29年度の熊本市の保育所100園を調べたら、平均損益差率は0.3%であり、5.1%を下回る施設は実に78%を占めた。そこで、包括となり一律カットとなると、こういった地方部はどうなるのか?
吉岡先生
来月選挙もあるが、選挙期間に役所が決めるケースが今までも多くあった。こちらの議論も並行してやっていかなければならない。
古賀代議士
各種部会はほとんど1時間という時間設定であり、なかなか議論は深化できない。そのために保育関係議連があるので、団体から早めに意見をもらわなければ、議論できない。しっかり議論をするにはプロジェクトチームの立ち上げが必要。今までは少し意見を上げるのが遅い傾向にあるので、なるべく早く意見を取りまとめて議員にインプットして議論したい。
吉岡先生
ここに参加されている先生方には各地方の地元の代議士にどんどんインプットしてほしい。
副食費について、実費徴収という言葉が独り歩きしておかしくなってきている。そこに推進から要望を上げたことで、実費徴収という言葉を消し、月額徴収を基本とし、基準額を4500円とすることが明記された。
古賀代議士
給食費について、自治体の徴収は地方自治法の関係で難しい。今月遅くとも来月には各自治体と具体的な話ができるようになるはず。
児童手当からの徴収も本人(保護者)の同意があれば、可能との見解も出ている。
臨時休園の判断については、現状自治体が判断しない限り園判断はできない。その点も総務省に意見を出している。
評議員について、本当に小規模法人が7人も確保することができるのか。情報の整理をしてほしい。
キッズゾーンの設定が決まった。しかしそもそも園数を増やす議論に追われ、園庭のない保育園が多数作られ、散歩に多く出ざるを得ない現状の議論が欠けている。

研修Ⅱ

松川るみ氏 参議院議員 大阪選出
「ライフスタイル革命」
元外務省官僚、11歳と5歳の娘の母。

世界的に見て日本は治安が良く、素晴らしい国。
外務省は30分単位で有休が取得できる。
子どもが親子で毎日夕飯が食べられる働き方になってほしい。
幸福感につながる要素、人とのつながり・承認欲求。
アメリカの総務省職員は労働時間は多いが、文化的に夕飯は家族でとるようにしている。
世界の家事と育児に使う時間8時間20分~9時間11分
他国では女性の社会進出に連れて子どもが増えている、しかし日本と韓国では逆の現象、女性の家事への負担が大きいから。
週末に男性が家事育児を行うか否かで第2子を授かるかが、7倍違う。
女性の育児・家事時間7.7時間、男性1.1時間の日本の現状。
男性の育児休業義務化議連立ち上げた。育休を取得したい男性は約80%いる。
企業への取得希望者が出てくるよう促すことの義務化を目指す議連。
男性の取得が6%にとどまる原因、取得し復帰した後への不安や仕事が個人に紐づきすぎているために、取得しづらい状況。
フランスでは3日間の父親学級の義務化実現。

 

研修3

有村治子氏 参議院議員 自民党政審会長

「保育と日本の未来を守りたい」
幼児教育の無償化→幼児教育・保育の無償化へと「保育」の文言追加
実費徴収→給食費へ文言訂正
大津や池袋の事件を受けて、キッズゾーンだけでなく、30対1の4・5歳児の配置基準で本当に交通の安全を守れるのか?考える時に来ている。

 

2日目

研修4

映画上映「あの日のオルガン」

研修5 

厚生労働省子ども家庭局保育課長 

竹林悟史氏より「保育行政の動向と課題について」資料の説明があった。

積み上げ方式から、より操作のしやすい包括方式への移行は財政当局という政府の一つの部門の意見であり、子どもは子どもの部門で議論する。保育の部分の公定価格をどうすべきかは、保育分野の関係者や与党の先生方の意見、指導をいただきながら、年末までしっかりと綱引きをして結論を出したい。

 

平成31年2月14日
保育推進連盟